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住みにくい家づくりをしてしまう間違った常識 ~後編~
掃除の手間を減らしたい・・・というのは、
誰もがお持ちの要望ではないでしょうか?
しかしながらその気持ちとは裏腹に、知らず知らずの間に、
逆に掃除の手間が増える家づくりをしてしまっているのも、
家づくりに隠された意外な事実の1つなのです!
こんばんは。
高原ゆきとです。
例えば、室内のドアを設置する時、当たり前のようにドアの枠が付いていますが、
この枠は壁よりも前に突き出してくるので、この枠の上にはホコリが溜まります。
また、このドア枠と同様に、窓にも当たり前のように窓枠が付いていますが、
この窓枠も壁よりも突き出してくるので、この枠の上にもホコリが溜まります。
さらに、壁と床との取り合いのところに設置する幅木も
ホコリが溜まる見逃せないポイントですし、
ガラス入りの室内ドアなどを選んだ場合、
凹んだ場所にもホコリが溜まるということも知っておくべき事実だったりします。
カーテンも、付ければ付けるほど掃除の手間がかさむことになるアイテムです。
カーテンレールの上にもホコリが溜まれば、カーテンも汚れることになるわけですからね。
この他、壁をくり抜いてつくる飾り棚(ニッチ)や、
壁から突き出してつくる飾り棚なども、最初は良いかもしれないけど、
後々、溜まったホコリの掃除に手間がかかるようになります。
ですから、知らず知らずの間に手間がかかる家を
余分なコストを掛けてまで建てないようにするためにも、
家具や雑貨などが置かれることも想定しつつ、
余分なデコレーションをせずコーディネイトしていくことをオススメしています。
外観をいつまでもキレイに保ちたい・・
これも誰もがお考えになっていることでしょうし、
そのために多くの方が、汚れの付きにくい素材や色を選ぼうとされます。
しかしながら、その気持ちとは裏腹に、家の正面となる玄関面に、
まるで裏口かのような勝手口をつくってしまったり、
高さがガタガタの窓をつくってしまったり、
エアコンの室外機や給湯器を置いてしまっている家がたくさんあります。
これではそもそも家の景観が良くありませんし、
さらに窓や換気扇をつくれば、それらが垂れジミの原因になるので、
どんな素材を選ぼうと、またどんな色を選ぼうと、
外壁は確実に汚くなってしまいます。
ですから、そんなことにならないようにするためにも、
景観やそもそもの汚れの原因まで配慮した上で間取りを考えていくことも、
設計の大切なポイントの1つです。
防犯性に関してはいかがでしょうか?
例えば、2階のベランダで洗濯物を干した場合、
家族構成が周囲から丸分かりになってしまいますよね?
カーテンだらけの家になってしまった場合も、どこにどんな部屋があるのかが
外観を見ただけで丸分かりになってしまうので、
プライバシーに加えて防犯面にも不安が出てくることになりますよね?
しかしながら、この不安を少しでも解消しようとして
目隠しや塀をつくるとなれば、さらにコストがかさむことになるわけですし、
塀を高くつくれば、余計に防犯性が悪くなってしまいます。
ですから、こういった点にも配慮しつつ、
間取りを考えるようにもしなければいけません。
暖かい家づくりに関しても、
多くの家が矛盾する間取りにしてしまっています。
というのも、そもそも廊下をたくさんつくってしまっているからです。
廊下をつくると、自然とドアを閉めてしまいますよね?
となると、廊下と部屋の間に確実に温度差が生まれるようになります。
また、トイレや洗面、お風呂、それからキッチンといった
水場が寒くなるような間取りをしている家も多々あります。
なぜなら、居室=南、水回り=北という観点に捕われながら
間取りを考えてしまっているからです。
そして、これらの結果、たとえ断熱性能を高くしていたとしても、
実生活においては温度差が生じる家になってしまうというわけです。
ですから、実際暮らしたらどうなのか?というところまで考えた上で、
間取りは考えるようにすべきですし、
見学会やモデルハウスなどの内覧もそれらを注意して見るべきなんですよね。
見学会ではカーテンは付いてないか、
あるいは付いていてもフルオープンになっているため、
驚くほど明るい家を体感出来ることでしょう・・
気温がちょうどいい時期は、窓を開け放って、心地いい風通しを体感出来ることでしょう・・
寒い時期でも室内ドアを全て開け放ち、廊下まで暖かくなるぐらいの暖房が設定されていることでしょう・・
リビングには荷物がないので、広くて開放的な空間が広がっていることでしょう・・
部屋の棚の上にはお洒落な雑貨が展示され、夢を見てしまうようなお洒落な演出がされていることでしょう・・
しかしながら、これらは実際暮らし出したら、このような訳にはいかないコトだらけです・・・
ですから、これらのような当たり前のように受け入れてしまっている事実は、
自分にとって本当に必要なものなのか?を自問自答しつつ、
家づくりをするようにしていただければと思います。