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安い家には安い理由がある。

「坪単価」は、住宅会社を判断する指標の1つとしてすっかり定着していますが、

「シンプルノートのお家は坪単価いくらですか?」

よくお客様から聞かれるセリフです。

家づくりはとても大きい買い物ですので、いくらぐらいするのか、

はとても重要なコトです。

ですが、たとえ同じ会社でも、建てる家によって全然違ってくるものなので、

そのご質問に明確に答えることは極めて難しいものです。

 

例えば、あなたが建てたい家が

平屋か2階建てかによっても大きく違いますし、

同じ平屋や同じ2階建てでも、家の形状によって大きく違ってきます。

また、使う外壁材や床材によっても、もちろん大きく違ってきます。

 

そして、これらは全て、あなたがどのような暮らしをしたいのか? や、

その敷地環境がどのような状態なのか? によって決まるものなので、

先に坪単価のみで価格を判断さてしまうと、

その敷地に合わせた本当に住みやすい家を提案することが出来なくなってしまいます。

 

こんばんは、

シンプルノート岡山北スタジオの松本です。

 

家づくりでは、かけるべきコスト、削ってはいけないコスト、

というものが確実に存在します。

まずは、耐震や断熱といった完成してしまうと、

見えなくなるところですね。

見えなくなるという事は、やり替えも非常に困難である、

という事にもなります。

 

例えば、少しでも建築コストを落とそうと

断熱工事にかけるコストを削ってしまった場合、

逆にランニングコストとなる光熱費が高くなったり、

 

窓が結露して、カーテンにカビが発生して、

健康に害を及ぼすかもしれません。

 

また、家の中でも部屋によって温度差があり過ぎると、

ヒートショクを引き起こし、最悪の場合、死に至るケースもあります。

室内の温度差が10℃以上差があるとヒートショックが引き起こされる危険性が強くなります。

 

また、将来リフォームをする際に、

莫大な費用を掛けないといけないことになってしまうのも、

見えない部分をないがしろにしてしまった時に想定されることなんですよね。

(1000万円を超えることも不思議ではありません・・・)

 

というのも、耐震補強&断熱補強を行なうとなれば、

クロスや石膏ボードなどをすべて剥がし、家を丸裸にして、

全てやり直す大掛かりな工事となるからです。

ですから、見えなくなる所というのは、

最初の建築時にしっかりとお金を掛けておく必要があります。

 

●暮らしを豊かにするために必要なコストとは?

 

そして、家づくりでは、住みやすい家にするためにも、

掛けなければいけないコストというのも存在します。

 

例えば、南からの日当たりが悪そうな場合、

1階のリビングの南側に大きな窓を付けても、

太陽の光が入ってくることはまずないので、

吹抜けをつくったり、リビングの位置を変えたりと、

柔軟な思考を持ってプランを考える必要があります。

 

そうなれば床面積には含まれないような余分な面積を施工することになり、

必然的に余分なコストがかかってくることになります。

 

しかしながら、そのコストをケチってしまったとしたら、

待ち受けているのは薄暗く、風通しも悪く、寒い、

ジメジメした家族団らんスペースです・・・

 

快適な暮らしを求めて家づくりを始めたはずなのに・・・

 

失敗した!

もう一度、家を建て直そう!

なんてのはなかなかできる事ではありません。

 

それを解消するためにリフォームをしなければいけなくなり、

そのために数百万円もの余分なコストがかかることになるなんて、

まさに無駄、ですよね。

 

あるいは、たとえ日当たりが良かったとしても、外から丸見えの家では

とてもじゃないけど落ち着いて家の中で過ごしづらくなってしまいます。

 

ですから、こんな場合でも太陽の光線をリビングに入れつつも、

くつろいで過ごしやすくするために、プランに工夫を加える必要があります。

もちろん、この工夫にもコストがかかるわけですが、

カーテンやシャッターなどの余分なコストがカット出来るようになるというメリットもあるし、

この一工夫を加えたことによって、明るさとプライバシーだけじゃなく、

風通しや防犯性、それからデザイン性までもアップすることになります。

 

端的に申し上げると、坪単価の安い家というのは、

性能があまり良くなく、住みやすいとはあまり言えず、またランニングコストが高くついてしまう家でもあるし、

至る所の使い勝手が非常に悪くなりやすく、

住みやすさに劣っている家であることは間違いありません。

 

建てる時のことだけじゃなく、建てた後のことまで考えた上で家を建てること。

つまり、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えること。

それから、イニシャルコストを考える時、坪単価で考えるのではなく、

予算の中で出来る家を考えるようにすること。

 

これが家づくりでは、非常に大切なことであるということを

覚えておいていただければと思います。