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家づくりの一丁目一番地
家づくりの一丁目一番地
家づくりの資金計画では、
土地取得費+建築費+外構費+別途経費=自己資金+借入金、
この計算式の左右のバランスを整えていくわけですが、
左から計算を進めていくのと右から計算を進めていくのでは、
家づくりの進め方や建てた後の暮らしに違いが生じます。
結論から申し上げると、
左から計算を進めていけば
土地にせよ家にせよ理想に近い状況を実現しやすい反面
資金面に皺寄せが来やすいのに対し
右から計算を進めていけば
資金面を優先することになるため
土地にせよ家にせよ、厳しい現実を目の当たりにしやすくなるというわけです。
もちろんこれは自己資金や所得、土地のあるなしによって異なるため、
一概には言えないのですが、ほとんど自己資金を入れない状態で
土地から買って家を建てる方には
「家づくりで最も大事なことだ」と言っても過言ではないと思うので、
どうぞ最後までお付き合いいただければと思います。
おはようございます。
シンプルノート岡山北・倉敷スタジオの金藤です。
では、分かりやすく
リアルに具体的な数字を挙げながら、その違いを説明していきます。
●左から計算を進めていった場合
例えば、住みたいエリアの土地相場が1000万円だとして、
建てたい家の大きさが40坪ぐらいだとしたら
家の総額は3000万円ぐらいになるのですが、
これに外構費用として200万円、地盤改良費として100万円、
それ以外に必要な経費として200万円、が別途でかかるとしたら
家づくりの総予算は4500万円となります。
そして出せる自己資金が300万円だとしたら
4200万円を銀行から借りることになるのですが、
これをボーナス払いなしで借りる場合、0.7%の固定金利選択型の場合なら
毎月の返済額が112,778円で、1.4%の固定金利型の場合なら
毎月の返済額が126,550円となります。
つまり、これから35年という長期間どんなことがあってもこの金額を
銀行に返し続けないといけないというわけなのですが、
果たしてこれは現実的な話なのでしょうか。
仮にご主人の収入が400万円だとしたら
手取りの半分がローン返済で飛んでいくことになるし、
500万円あったとしても
手取りの40%以上がローン返済で飛んでいくことになるし、
600万円もあったとしても
手取りの33%ぐらいがローン返済で飛んでいくことになりますからね。
問答無用で奥様は働き続けないといけないですよね。
おそらく今後は、所得が上がるどころか下がる可能性の方が高いし、
倒産やクビになるリスクもゼロではないし、
それ以外にも健康的リスクもあれば、
親の介護問題なども可能性としては全くないわけではありませんからね。
そんなわけで個人的には左から進めていくやり方ではなく、
資金面を大切にする右から進めていくやり方をオススメしているというわけです。
●右から進めていった場合
右から進めていった場合、先程お伝えした300万円の自己資金に
無理のない返済額から逆算した借入金を合わせた額で、家づくりの計画を立てていきます。
仮に毎月の返済額を8.5万円までに抑えたくて、
かつ固定金利にしたいのであれば、借入額は2900万円が上限となるので、
合計3200万円で土地・家・外構の予算振り分けを行なっていくという感じですね。
となれば、別途経費と地盤改良を合わせた300万円は同じようにかかるので、
残りの2900万円で予算の振り分けを行うのですが、
この場合弊社であれば、外構工事は「土地の坪数×1万円」で計算するので
土地面積を50坪にするなら50万円にし、
残りの2850万円でどんな家を建て、どこで土地を買うかを相談していくという流れをとっています。
具体的には、仮に家の予算を2300万円にするなら、土地予算が550万円となりますが、この場合2300万円という予算をなるだけ超えないように
間取りのヒアリングをさせていただくし、
550万円という予算の中でまずは土地を探すようにしている、といった感じでしょうか。
もちろん、土地予算も建築予算もずいぶんと厳しいものになるので、
やりたいことを厳選していただくことになる可能性は高くなってしまうかもれません。
いや、おそらくそうなるでしょう。
しかし、今後35年もの間ずっと毎月の可処分所得が3〜4万円も違うとなれば、
かなり違ってくるのではないでしょうか。
オススメはその浮いた資金を積立投資に回していただくことですが、
右から計算して家づくりを行いつつ積立投資を35年間し続けた方と、
左から計算して家づくりを行い積立投資をしなかった方とでは、
35年後には5000万円以上保有資産に差が生じているかもしれません。
ですので、この違いをご理解いただき、
暮らしの豊かさと経済的な豊かさのバランスが取れた
家づくりをしていただけたらと思います。